Entry No.1
空油冷機さん
VYRUS 985 c3 4V


初めまして、空油冷機と申します。
モデラーGPのEXクラスは初参戦です。ハイレベルな方々に囲まれての投稿になりますが、 頑張って完成させたいと思います。
製作するのはスタジオ・プール・ブルーの製品 Vyrus 985 C3 4Vです。
2011年、夏のワンダーフェスティバルで見かけて一目惚れ、 即予約してしまいました。
初版の販売ということで、7割のパーツがレジン製。
ガレージキットの製作はコレが初めてですが、まぁ、何とかできるでしょう・・・。


さてさて、組み立てに入る前にパーツ確認です。
ついでに、気泡やバリの有無も確認。 なんだかスゴイキットです・・・。

自分の技量で作れるのでしょうか? なんだか、不安になってきました・・・。

レジンパーツには型から部品を取りやすくするために、剥離剤というのが塗られているということです。
それを落とすのに、WAVEのM-ウォッシュと歯ブラシでゴシゴシ洗います。
途中、排水溝に落としかけながらも1時間ほどでレジンパーツの洗浄終了です!! あー疲れた・・・。

ではでは、さっそく仮組してみましょう。
プラスチックに比べてレジンってさくさく削れますね。
パーティングラインやバリも落として、接着はトンボ鉛筆から出ているピットマルチを使ってペタペタと部品を貼っていきます。
部品精度が素晴らしく、1時間ほどで仮組終了です。
おぉー、スゲーカッコイイ!!
でも、ちょっと気になる所もありますし、カスタムしたい欲が出てきました。

一番に気になるのがタイヤです。 レジン製ですが、リアタイヤが外径・幅ともに小さいです。
そして、市販の公道バイクなのにスリックタイヤになってます。
何か使えるタイヤは無いかとストックしているキットをあさって見ると、ありました〜。
モデルファクトリーヒロが販売している'84 NSR500のタイヤが ピッタリ!! 外径・幅とも良い感じです。
でも、スリックなんだよなぁ・・・どうしよう。 あーそうだ、溝を掘ればイイじゃん。
というわけで、某P社のなんちゃってハイグリップタイヤの完成です!!
コレを彫るのにタイヤ2セットが没になりました・・・。 使った道具は、BMC製0.5mmタガネ・デザインナイフ・ピンセットです。
発想のきっかけは、漫画「よろしくメカドック」のドラックレースの回。
スリックタイヤに溝を掘って、即席ウェットタイヤを作るという話でした。子供の頃読んでいた漫画が意外なところで、役に立ちました。

ブレーキの工作に入ります。
STDの実車ですとサイドマウントのブレンボ4ポッドですが、オプションでラジアルキャリパーがマウントできるサポートがあるという事ですので、これを再現します。

ベースは改造しやすいよう、タミヤのテージ1Dキットのマウントを使いました。
そのマウントにエバーグリーンの1.5mm角棒を アタリを付けて扇状に接着。
補強に真鍮線を差し込んでます。 後は、形作りにエポキシパテで埋めて・・・。
ゴリゴリ削れば出来上がり〜。 前後キャリパーはタミヤのZX-RRから流用です。

仮組してみました。 良い感じですね。

少しペースを上げないと(汗)。
前後サスユニットの工作です。
STD車だと、エア加圧式ショックです。 コレはコレで無骨でカッコ良いですが、オプションでオーリンズTTXが設定されています。
コレを作ってみましょう。

ジャンクパーツを漁ってみたら、モトGPの部品が出てきましたので、これを元に作ってみます。
左のパーツは元々のキット部品です。

プラ板、真鍮パイプ、パテを駆使してそれっぽく完成。
まだ荒い仕上げですが、こんなもんですかね。 まぁ、雰囲気重視ということで・・・。

ノーマルの部品より、ちょっと大きくなったので干渉が心配でしたが、大丈夫でした。ふぃー・・・良かった。

気分を変えて、エンジンに着手します。
ヴァイルスにはドゥカティ水冷Lツインが搭載されています。
Lツイン=乾式クラッチが丸見え、のイメージが強いので、そのように改造しましょう。

クランクケースカバーとクラッチカバーが一体になっています。
コレをエッチングソーで真っ直ぐにスライス。
クラッチ本体を仕込むところが埋まっていますので、リーマーで穴を拡大しました。
クラッチカバーは中が見えるように加工。
実車のオプションに設定されている、ヴァイルスのロゴが彫られたタイプを作ってみました。

クラッチ本体はジャンクで転がっていた、2000型RGVγを使います。
外径が小さかったので、0.5mmのプラ板を巻いてみました。
めんどくさそうですが、ちょっと作りこんでみます。

間に合うのかどうか、不安になってきました・・・。
RGVγのクラッチから、STMスリッパークラッチを作ってやろうと意気込んだのでしたが、大改造になってしまうので今回は止めました(汗)。 側面だけでもと、0.5mmの穴を開けて楕円形に整えました。

クランクケースカバーのOILレベル窓が塞がって味気ないです。
透明赤外線硬貨樹脂を使って再現してみました。
それっぽく出来たので、ちょっと嬉しい・・・。
この樹脂で小さなクリアパーツが自作できるので、色々と使えそうです。

何だかんだやっている内にエンジンが出来てきました。
クラッチ本体はメッキシルバーを塗装後にクリアーレッドを。
エンジン本体はクレオスのシルバーにガンメタ、ブラック、グレー、フラットクリアーを適当に混ぜたものをペタペタ筆塗りです。
コクドベルトカバーには、スタジオ27のカーボンデカールA(M)を貼りました。
カーボンデカールは初めてで、マークソフターを塗りたくって貼りましたが、少々シワが寄ってしまいました。
ですが、ラッカークリアーでコーティングしたら目立たなくなり、一安心です。

クラッチカバーにも同じカーボンデカールを貼り、クリアーでコーティングです。

ウォーターラインも作ってます。

エンジン完成しました。
これ、ボルトが別部品になっていて一個ずつ付けていくのですが、総数50個!! 流石に応えます・・・。

ぼちぼち、フレームに取掛ります。
意外とレジンの掛けや巣が多く、修正に手間取ります。
開口部のパーティングラインも地道に消していきました。

ステアリングヘッドも同様に。 角が立ちすぎているので、少ーし丸くしてます。

スイングアームはペラペラで、所々割れていました。
補強と見た目を考慮して、0.5mmのプラ板で裏打ちしています。
溶接痕は0.3mmのプラ棒を貼り付けて、スクライバーで痕を再現してみました。

フレームの下地も整ったので、塗装を始めましょう。
フレーム、前後スイングアーム、ホイールはフィニッシャーズのブルーブラックで塗ってみます。

ステアリングヘッドとエアダクトはカーボン製なので、カーボンステッカーを貼ります。 マスキングテープで型を採りました。

ディスクローターにエッチングパーツを張り付けました。 足付けが足りなかったのか、接着力が悪かったのかは分かりませんが、簡単にペリペリ剥がれてしまうのが難儀しました。 やっとこさカッチリ張り付けて、リューターで回して磨きます。 そのままだとテカテカなので、半艶クリアーを吹いて落ち着かせます。

ホイール塗装が終わりました。 ただの黒だとつまらないので、フィニッシャーズのブルーブラックで塗ってみましたよ。なかなか良い色です。 さらに、ハセガワの曲面追従シートの半艶レッドで、リム内側にストライプを挿してみました。 実車でも定番の、お手軽カスタムですね。 エアバルブは、アドラーズネストを使っています。
そうそう、リアホイールのリムが小さく思えたので、 0.3mmのプラ板を巻いて調整しています。

ステアリングヘッドとエアダクトにカーボンデカールを貼り、ラッカークリアーでコーティングしたのですが、 ツヤツヤし過ぎです。 ラプロスの4000番台で研ぎ出し、研磨剤は使わないで リューターに磨きクロスを巻きつけてパフ掛けです。

自然で落ち着いた、艶が出たと思います。

ホイール周りの小物を装着しました。 スプロケットは、モデルファクトリーヒロのチェーンセットに付属しているモノです。 ブレーキ周りのボルトはT2Mを使用しています。

エンジンとフレームを合体させました。 よーやくココまで来たかと、ちょっと嬉しいです。 ただ、すり合せをろくにやらなかった為に組み立てがきつかった・・・。 コネクターや配線を追加して装着したのも原因の一つと思います。

前後サスペンション完成です。 ジャンク品から作り上げましたが、それっぽくできたかな・・・。 伸圧ダイヤルは六角棒を付けました。

オイルクーラーを車体に設置です。 溶接痕やフィッテング類も追加して密度を高めました。 六角フランジはさかつう製を使用しています。

サスペンションを付けて、前後スイングアームを設置しました。 ここまで来るとテンション上がりますね〜。

なんか、犬みたいですね。 バイクには見えません・・・。

作業がバラバラですが、サイドミラーです。 ミラー部が平坦なので、彫りこんで段差を付けます。

こちらはエキゾーストパイプです。 オプションでヒートガードがあるので作りました。 0.3mmのブラ板をライターで炙って、エキパイに押し付けるという、ちょっと強引なヒートプレスです。

前後ホイール、チェーンを装着しました。 ようやく自立しました。
操舵リンクアームの色は、キットに付属している真鍮パイプに半艶クリアーを吹き付けてトーンを落としました。 嫌みのない金色になったと思います。

チェーンはモデルファクトリー・ヒロを金色に塗装して使っています。 本来、リンク数は偶数になりますが、調整不足のため無理やり奇数で繋げています・・・。あぁ、恥ずかしい。 しかもチェーンラインが出ていません・・・。

イグナイターに配線を施しました。 他にも、トップスタジオの配線コネクターに付属している、 熱収縮チューブを使って、ハーネスを通しているように見せています。

ハンドル周りです。 ハンドルバーは一度切り離して、絞りと垂れ角を調整しています。 ブレーキ・クラッチマスターシリンダーは、モトGP車両からの流用です。 グリップは、プログリップの刻印が刻まれているドカティ・デスモセデッチから流用です。

ブレーキ・クラッチレバーの裏側にエグリを彫りました。 意外と目立つ部分ですね。

ラジエターです。 エッチングのステーを使って固定するのですが、位置決めが難しかったです。 この下にアンダーカウルを直に接着するので、少しでもズレるとバランスが変になってしまうのです。

右側です。 塗装はクレオスのシルバーに、グレーを少々混ぜてます。 乾燥後にエナメルのフラットブラックでウォッシングしています。

マフラーも装着です。 エキパイはあえて、ステン管っぽく塗装しています。 フラットブラックを全体に塗装後、クレオスのスーパーチタンで塗装。 溶接個所を細切りテープでマスキング後に、カッパーとシルバー、フラットブラックを混ぜた色を色味を見ながら塗装して、クリアーブラックでテカりを抑えます。 最後にフラットブラックでウォッシングしてます。 無骨な感じが出ているかな…・。

あとは細かいパーツと外装、配線だけです。 ギリギリまで粘って、必ず完成させますよ〜。

ウインカーの工作です。 カバーが透明になってなく、何の部品か判りませんので カバーを作ります。

カバーが付く部分を切り取って・・・。

赤外線硬化透明樹脂を爪楊枝でなだらかに盛って、硬化させれば完成です。
テールランプも黒レジンだったので、 同じ要領で透明化しています。


サイドミラーも平坦だったのを1mm程、彫りこみました。
ミラーは、くにちゃんさんから頂いたエッチングパーツを少々加工して取り付けます。 あと、もうひと踏ん張り。

完成しました!! あぁ、やっと寝られる・・・。

初めてのガレージキット制作、大変でした。
丁重とは程遠い、汚い物になってしまいましたorz。
次回に向けて、スキルアップを図っていきます。 綺麗に完成できるように・・・。
最近、2気筒しか作ってません。4発作りたいなぁ。